二俣で休憩と栄養を補ったら、まだまだつづく登りへ再びエンジンをかけた。
このルートで一番タフな区間でもある
八本歯のコルまでの前回の北岳日帰り登山の記憶を辿ってみると
大して苦労はしていないような記憶なのだ。
八本歯のコル手前に連続する、心臓破りのアスレチック風階段梯子すら、駆け上がっていったくらいの記憶だ。
それが今回は睡眠不足のせいか、階段に辿り着くまでにオーバーヒートしてしまった。
調子の良かった先輩までも、この辺りでペースが落ちた。
ふたりして息を切らしながら、一向に近づかない八本歯のコルの稜線を仰ぎ見るのだった。
このバテが、睡眠不足由来のものであってほしいと願うのだが、これが体力の低下だったら一大事だ!
紅葉のピークは二俣周辺の中腹辺りが見頃だろうか。ナナカマドが燃え上がるような赤だ。
右手を見上げれば600mの大岩壁
北岳バットレスがそそり立っている。
目を凝らしてみたが、この日はクライミングしているクライマーの姿は見つけられなかった。
やっとのことで例の階段の取付きにやってきた。
八本歯のコルに至るまで、幾重にも連なる階段の応酬。これで一気に2,920mの稜線まで上がるのだ。
確実に前回よりカラダが重く、足も上がらない。しかし限界を迎えてる訳ではない。
意地とリザーバータンクのエネルギーを振り絞り、コルへと駆け上がった。
まるで山頂のような達成感。大樺沢を見下ろす気持ちは「やってやったぜコンニャロー!」なのだ。
鳳凰三山よりも高い稜線。間ノ岳も全貌を現した。この日の宿「北岳山荘」も見えている。
富士山だって雲海から頭を出している。
疲れてたのに休憩の予定を変更して、一気に山荘まで行ってしまおうじゃないか!(つづく)
<Canon EOS 7D + EF-S17-55mm F2.8 IS USM>
我慢の登り
<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4
L IS USM>
八本歯のコル
大樺沢上部に雪渓あり
ナナカマドと鳳凰三山
山頂付近など、このような紫色の岩が多い
北岳バットレス
<Canon EOS 7D + EF-S17-55mm F2.8 IS USM>
大人のアスレチック階段がつづく・・・
<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4
L IS USM>
八本歯のコルまでもうひと息
八本歯のコルから大樺沢を見下す!
中腹の紅葉
間ノ岳
北岳山荘
<Canon EOS 7D + EF-S17-55mm F2.8 IS USM>
八本歯のコルから少し行くと富士山が見えるのだ