残雪期からはじめた雪山登山。本格冬期登山は危険だから控えてるけど、雪山ハイキングは愉しい。
愉しいけど、末端冷え性なんすよね〜。これがネック。
今までの残雪期も含めた夏用登山靴だともう、足の指先が冷えちゃって冷えちゃって耐えられない。
大袈裟だけど指を失うのは嫌なんで、足用カイロを入れるとか色々試したけど、根本的な解決にはならない。
本来は末端への血流をよくする為の肉体改造ができればいいんだけど、そう簡単にはいかないもの。
これができれば苦労はない。
それで清水の舞台というか、獅子鼻から大キレットに飛び降りる覚悟で買っちゃいましたコレ。
もうすでに数回冬山で使用してるので、その感想を含めたレビューをここに記そう。
買ったのは
ザンバランの
エクスパートプロGT(税抜58,000円)という、とてもメジャーな冬用登山靴。
なぜこれに決めたかと言うと、まずはザンバランというイタリアの登山靴メーカーの靴を所有してみたかった。
そして色が緑っぽいもので、デザインがカッコ良いもの。これらが前提にあった。
でも一番大事なのは自分の足に合うもの。そして何日も山の店へ出かけ、様々なメーカーの靴を何度も何度も履き比べ
導き出された靴がコレだった。
もうひとつ上のクラスで新しいモデルのマウンテンプロGTも射程圏内にあったけど、予算も5万円台くらいでとなれば
大体この辺のクラスの登山靴になるだろう。上を見たらキリがない。
この靴はペルワンガー社製の3mm厚の撥水レザーに、4mm厚のゴアテックスインシュレーテッドを採用している。
前後にコバがあるのでワンタッチアイゼンも使用可能だ。ソールは雪上歩行用のビブラムTeton。
スノーカフこそ備えていないが、ベロは二重構造でハイカットになっている。
中敷が起毛になっており、裏面はアルミが蒸着してあり保温性が高い。
スペック的にはこんなもんだが、実際山で履いてみてどうかが問題だ。
いくら店で履き心地が良くても、山で実際歩いてみないとわからないものだ。
登山靴って多少賭けの要素もあるよね。
さて、実際山で歩いてみてどうか。
初めて履いたのは北八ヶ岳のスノーシューでだったが、今まで北八ヶ岳では指先が痛くてどうしようもなかったものが
全くその症状には悩まされずに済んだ。いくら冬季用とは言え、少しは冷たいものだと思っていたので
意外だったけど、快適に山歩きを楽しめた。ただ今までの登山靴とはゴツさが違うので、重さと足首の曲がらなさを感じた。
慣らし履きもしないで、いきなり山へ持って行ったので当然の固さではある。
1日雪に埋まる冬季用登山靴だが、下山後雪を払ったあとで濡れていない撥水性が素晴らしかった。
その後のスノートレッキングでも足先の冷たさはほとんど感じなかった。
しかし先日の入笠山ではさすがに足先が痛かった。マイナス16度と今までとケタ違いに寒かったからだろう。
雪山では常に靴が雪に埋まっている状態が長く続く。耐水性、撥水性、保温性、堅牢性を長く維持したい。
アイゼンかスノーシューを装着するので、写真の通りソールはあまり減らないだろうが、皮はちゃんとメンテナンスして
長く履き続けたいものだ。
<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
スノーカフは付いてない
ビブラムTeton
ベロとアッパー
シューレースをロックする歯車みたいなやつ
中敷
好日山荘で靴を買うと貰えるシューズカバー