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2014年 06月 28日

ガルモント タワー α GTX

今シーズンから残雪期の登山をはじめたので、今までの登山靴にアイゼンを装着して登ってた訳です。
15年程前に、番組から提供された登山靴なので大分ガタはきていたけど、ソールを張り替えて凌いでたら
さすがに水が浸透してきてしまって、雪を蹴り込んでの山行ではキツイものがありました。
それに、右くるぶしの内側上部に骨が出っ張っているのが今更判明して、痛くなってきてたのもあり、
お金は無いけどいっそのこと新調してしまおうかと、購入を検討していたのです。

残雪期にも耐え得る定番モデルだと、スポルティバのトランゴ S EVO GTXや、スカルパのトリオレプロ GTX辺りで、
価格帯はいずれも4万円前後してしまうけど、前述の条件ともなるとこれぐらいは奮発せざるを得ない訳です。
個人輸入も考えましたが、昨今の円安では関税を払ってトントンみたいな感じなので、安心の国内店に絞りました。

本命の「トランゴ S EVO GTX」に決めかけていて、サイズを正確に判断するため試し履きをしていたら、
例の骨の出っ張りが、このモデルでも当たるのです!
デザイン先行で選んで、痛みを我慢してしまうのは本末転倒なので、靴選びは再検討となってしまった。
それならばと、店員の方が出してくれた靴でスポルティバのカラコルムHC GTXだと、全く痛みは感じなくて良かったし
履き心地も最高だったけど、5万円オーバーで縦走向けモデルだったので、その選択は回避となった。

登山靴=イタリアメーカーなので上記の他に、ザンバラン、アク、ドロミテ、アゾロ、テクニカや、
今履いてるケイランドなどあるけど、デザイン的にはスポルティバなんだよなぁ・・・。
骨に当たらないモデル探しの長い旅へ、地元や横浜、東京の山の店を周回してました。
そしてついに、聖地「神田神保町」の石井スポーツ登山本店へ辿り着いたのです。

それでも未練があったのか、改めてトランゴシリーズを試し履きして、やっぱりダメかぁと落ち込んでいる時、
ふと手に取ったのがガルモントのタワー α GTX(税抜39,000円)という石井スポーツ限定モデル。
今まで完全に眼中に無かったのは、どこかの店で「足幅が狭く、欧米向けですよ」と言われたからだった。
それもあって圏外に追いやられていたから、実際履くこともなかったのだった。
しかし、傷心の足をガルモントへ滑り込ませると・・・悪くないじゃない。
店員曰く、狭いのは岩稜向けのソールだけで、決して幅は狭くはないと言う。実際ラストは3E。
「ところでガルモントってどこのメーカーなんですか?」「そりゃイタリアですよ、お客さん」

「限定モデル」という希少さと、ド派手だけどカッコ良い色使いと、イタ靴ってところが気に入った!問題は「当たり」だ。
このモデル、ベロに全面GORE-TEXが貼ってあって、大きくて厚くてクッション性に優れているので、全然痛くない。
この価格帯では、ここまでのベロは出会わなかったし、高級靴の代名詞D環こそ無いけど、紐留めフックがある。
足首の動きはトランゴシリーズに劣るものの十分動くし、足首のホールド感はこっちの方が断然良い。
残雪期や岩稜帯を歩くのに良さそうな、シュッとした感じもあって、これで槍穂を歩きたいなぁ。

では限定モデルは普通と何が違うのか?
基本は同価格のタワープラス llで、スエードレザーの色が違うのと、アッパーの皮素材が限定モデルの方が
黒くて質感が良いかも。それとサイドプロテクターのラバーに厚みがあるのだとか。

気に入った!と思いながらも、神田神保町界隈をさらに巡り、挙げ句の果てには何故か新宿の
石井山専へ移動していた。
そして最終的に、極厚ソックス&スーパーフィートでサイズを確認して、セール中ということもあってお買い上げ。

今ブログを書きながらも、家の中で登山靴を履いている。慣らしの意味も込めて。
あぁ早く「休み」と「梅雨の晴れ間」がマッチングしてくれないかなぁ〜。

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<Canon EOS 6D>
EF35mm F1.4L USM
GARMONT TOWER α GTX
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More・・・・・あと18枚、ガルモント タワー α GTXの写真がありますよ!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-28 19:18 | hobby | Comments(0)
2014年 06月 21日

手打ちそば「あるぷす」

北アルプスから下山して、温泉でサッパリしたらお次はグルメ。いつもは帰りがけにテキトーな食事をしてるけど
今回はタイミングが合えば行ってみたいお店があったのだ。
夜の部が17時半からで、温泉を出たのが16時半だったから、松本市内で距離もあるしタイミングはバッチリ!
その店は、北アルプスに入る前日に坂本美雨ちゃんのInstagramで紹介してたおそば屋さん。
なんでも「父一押しの」お店だそうで、つまり「教授一押しの」そば屋ってことかな?それとも義父一押しか?
紹介されてた写真を見てて「水そば」や「そばのさしみ」に興味が湧いたので行ってみたのだ。

松本市の北東に位置する浅間温泉街に手打ちそば「あるぷす」はあった。
普段の自分では若干敷居が高そうなお店な感じ。創業して120年の老舗でもあるのでね。
信州のど真ん中の立地と、この店構えだけで絶対美味しいは確定でしょ。

夜の部開店直後に行ったので、客は自分ひとりのみ。あとから予約客の女性が2人来ていた。
お品書きに目を通すと、Instagramで見ていたセットっぽい料理が見当たらない。
上記の2点は是非モノと思っていたんだけど、なんと「そばのさしみ」はありませんでした(残念)
予約客が食べてた要予約の「常念コース」(3,300円)にはあったみたいで、奥で感嘆の声が聞こえましたよ。
次のアルプス山行では予約してみるか・・・。
限定の「水そば」はあったので「やまびこセット」と「そば豆腐」を注文した。

そば豆腐は、ひと口でやっつけてしまいそうな繊細な一品。
勿体なさ気にひとつまみ口に入れますれば、香りがとんでもない!これが「そばの香り」ってやつかぁ!
トイレの芳香剤に「そばの香り」ってのがあっても良いんじゃないかと商品企画をでっち上げるところだった。
上質なタンパク質によって「アルプス」での疲労を「あるぷす」で回復させてゆく。

そしてお待ちかねのおそば。これまた上品に盛られたそば達。
店員によって丁寧に水そばの説明と食べ方の指南を、小学1年生の如き姿勢で受ける。
教わった通りの順序で、まずは水そばを水にちょっとつけて、店内に響かすくらい一気に啜ってみた。
サッパリとした旨味と上品な香りで、後味が心地良い。
次はその水そばに塩をつけて頂くと、甘味が増した。山で失われたミネラルが沁み込んでゆく。
最後にそばつゆだ。これは文句の付けようもない美味さだった。
「二八そば」と「十割そば」は普通にそばつゆで食べる。あとはひたすらに店内にそばサウンドを響かせていた。

それぞれをおそば交互に、味を比較しながら食べられるのは面白い体験でした。
是非また食べに行ってみたいし、いつか「そばのさしみ」や「そばのうす焼き」も食べてみたいので、
北アルプスや美ヶ原の山行後に立ち寄ってみたい。

撮影日:6月3日

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<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
手打ちそば「あるぷす」
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やまびこセット(1,350円)
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More・・・・・あと6枚、あるぷすでの写真があります。

by ymgchsgnb | 2014-06-21 11:25 | foods | Comments(0)
2014年 06月 16日

北アルプスの頂上へ 「そして下山」篇

奥穂からの下り。それは確かに命懸けだった。
それまで前に抱えていたカメラをザックにしまって、撮影よりも下りに集中するためである。
先に下って行った2人は登り同様、斜面に向かって雪壁を慎重に下っていた。
自分も登り同様、岩場をより慎重に下ってゆく。細心の3点確保と、岩を下に落とさないことを徹底しながら。
白出のコルへの最後の大きな雪壁を下るところで、山頂アタックを断念した1人が我々の帰りを待っていた。
ひとりで下るのも心細かったのだろう。自分以外の3人はひとりずつ雪壁をゆっくり下りてゆく。
自分は相変わらずの岩場へ。
結果的に岩場で下った方が早く、安全に下れたと思う。結果論ではアイゼンは不要だったと言うことだ。
そして全員無事に白出のコルの地を踏んだのは10時前だった。全員「安堵」以外の気持ち以外無いようだった。
涸沢から登ってきたばかりの登山客数名が、奥穂アタック直後の我々の話しを聞いて、すっかり怖じ気づいている。
その日の雪質では、生半可な気持ちで行ってはいけないと進言すると、奥穂は諦めたようだった。
アタックしない決断も素晴らしい判断だと思った。

ひと息ついて、メインザックにパッキングを終え、穂高岳山荘のスタッフにお世話になった旨の挨拶をして、
いよいよ涸沢へ向けて白出のコルからあずき沢を見下ろす。
雪は相変わらず腐り切っていて、富士山の砂走り以上の感じで下りはじめる。
自分は荷物整理に時間を要したので、他の3人は先に下って行っていたから、どのルートで下ったのか見えなかった。
トレースはザイテングラートへ向けて、トラバース気味に左へ向かっていたので、それに続いた。
調子良く下っていったが、あまりの雪の腐れ加減に足元から、雪が崩れてゆく。
勝手になるグリセード状態から、尻餅をついての尻セードへ。そんな状態で下っていった。
雪の上からザイテンの岩稜が下に見え始めると、それを避けるためにあずき沢へとトレースは向かっていたので、
それに従って早めに舵をあずき沢方面に切った。
その時、足元の雪が滑り出し、それに乗った形で自分も滑りだした。尻セード状態でザイテンのハイマツ帯に突っ込む。
何とか枝に手を伸ばすも、ハイマツの枝が細く捕まえきれなかった。そのままハイマツ帯から一段下がった斜面へ落ちた。
側転状態で何回転か転がり、止まった・・・。今度は雪が腐っていたおかげで止まった感じ。
雪が氷化するほど締まっていたら、一気に涸沢まで落ちていたか?いや、ザイテンの岩場に衝突かな。。
10m程の滑落と言うか、意図しないちょっと危ない尻セードに見えただろうか。
ちょうど30m程横にあずき沢を登っている3人パーティが啞然とこちらを見ていたので「大丈夫で〜す!」と合図。
大丈夫では無かった。サングラスが無い・・・iPhoneが無い・・・。カメラがケースから飛び出し雪まみれだった。
カメラは濡れただけでキズは無い。奇跡的に真っ白なiPhoneは、真っ白な雪の斜面に刺さっているのを発見。
しかしサングラスはいくら探しても見つからない。ハイマツ帯か歯周ポケットのような岩と雪の溝に落ちていったか?
そこからは雪目にならないよう、半目を開けての下りとなった。本谷橋まで辿り着けば、あとは木漏れ日道で何とかなる。
11時。無事?涸沢に着いて山荘で一緒だった人と合流して、しばし休憩。そして目尻からの出血を手当した。

昼から天気は崩れる予報だったがそこは晴れ男、サングラスを無くしたのを悔やんだ。
登りはアイゼン無しで涸沢まで来たが、下りはこのままアイゼンを装着したまま下った。
本谷橋手前の夏道では、アイゼンの悲鳴を聞きながらの歩きだったが、本谷橋の河原でアイゼンを外し、
痛いほど冷たい雪解け水でアイゼンを洗った。
ここからは完全に行きと同じの夏道。12時15分に本谷橋を出発して、12時50分横尾をスルー。
13時半に徳沢へ到着。腹ペコだったので「みちくさ食堂」でカレーを食べた。
14時半明神をスルーして、15時修学旅行生いっぱいの河童橋へ到着した。
徳沢より50円安いソフトクリームで、河童橋から見える北アルプスに乾杯してバスターミナルへ向かうと
ちょうど15時10分発の沢渡行きバスが出るところだった。
慌てて往復チケットを見せつつ、ザックを抱え、ソフトクリームのコーン部分を口にくわえ、混雑気味のバスに飛び乗った。
こんなにお客がいるのに、登山客らしき人は自分だけだった。

明神辺りまで山小屋で一緒になった方達と、抜きつ抜かれつしていたが、最後に挨拶できずにバスに飛び乗ってしまった。
山は一期一会なところが大いにある。また山に登っていれば、いつかどこかで再開できるかも知れない。
それはまた素敵なことだろうな。
そんな「思い」と「余韻」を乗せて、バスは上高地を離れてゆくのであった。(完)

ヤマレコはこちら

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<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
涸沢へ
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北アルプスに乾杯
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More・・・・・あと21枚、白出のコル〜河童橋までの下山写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-16 09:13 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 15日

北アルプスの頂上へ 「展望」篇

涸沢岳でも望遠写真をグルっと撮りましたが、北アルプスのてっぺんこと奥穂高岳山頂でも撮ってみました。
せっかく重いレンズを背負って登ったんだからね。
他の2人は先に下山していきましたので、ゆっくり山頂を独占しての撮影でした。

そうそう、こんな3,190mの山頂にも生き物がいるもんなんですね!?
下にあるように、離れて行ってからの後ろ姿しか撮れなかったけど、ネット図鑑で調べてみたら「オコジョ」のようです。
はじめ同じイタチ科のテンかと思ってましたが、しっぽが細く先端が黒いという特徴からオコジョだと思います。
すっかり夏毛になって、すばっしっこいカワイイやつでありました。

さて、改めて周りを見渡せば、痩せた稜線の先に、ジャンダルムが猛々しく構え、眼下には上高地の河童橋が見えます。
今まで河童橋から羨望の眼差しで見上げていた奥穂に、今ではそこに立って河童橋を見下ろしている。

そして今、乗鞍と御嶽に良い感じで光が当たってる。美しい景色だ・・・
しばらく山頂独占タイムは続くのであった。(つづく)

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<Canon EOS 6D>
EF24-105mm F4L IS USM
ジャンダルムへの道
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EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM
乗鞍と御嶽の2ショット
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More・・・・・あと12枚、奥穂高岳(3,190m)からの展望写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-15 23:27 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 14日

北アルプスの頂上へ 「アタック」篇

メインのザックは山小屋にデポして、山頂アタック用に買ったサブザックを背負って、
奥穂高岳への岩稜帯へ取付いたのが、ちょうど7時だった。
大人のジャングルジムをスイスイ登り、一瞬にして山小屋を見下ろす高さまで来た。

まずはクサリが現れるが、基本3点確保しながらクリアしてゆく。
お次はハシゴだ。2段のハシゴを問題なくクリアすると、この山行の核心部と言われる雪壁の下に出た。
安定した場所を確保しづらいが、何とかここでアイゼンを装着した。

その雪壁は、トレースのついているメインの右側の斜面と、岩稜を挟んで左側のトレースのない斜面があって、
はじめは二俣に分かれている雪壁も、後半は合流してひとつの大きな雪壁となる。
自分以外は右の斜面をトレースに沿って、雪壁を直登して行ったが、自分は左側を選んだ。
左側は雪壁を直登すると言うより、岩場の淵を選んで登ってゆく岩と雪のミックスルートで、
雪解け間もない岩稜帯ゆえ浮き石が非常に多く、如何に岩を落とさずに安定した岩を確保するかが鍵だった。
結果的にはほぼ岩登りだったので、アイゼンを装着したものの雪壁の上でアイゼンを外した。
みんな雪壁の上でひと息付きつつ、今登ってきた雪壁を見下ろすと、口々に「下りはヤバいな・・・」と言っていた。
写真を見てもらえばわかるけど、2段傾斜になっていて、下りは途中から急傾斜になるものだから、
先が見えない恐ろしいルートになっている。誰もが「命懸け」で下らねばと思っていたはずだ。

ここからの登りは完全に夏道で傾斜もゆるく、アイゼンを外す者、そのままアイゼンで登る者と分かれた。
比較的安定した岩場なので、心地良いペースの岩稜帯歩きができた。
調子良く登っていると、山頂直下にまた予期しない雪壁が現れた。これは下からも涸沢岳からも見えなかった。
規模はそう大きくはないが、斜度はかなりのもので、アイゼンを装着し直す者もいた。
自分はなぜかまた人とは違うルートで、アイゼンなしで左側の岩場に取付いた。
途中、左半身は岩場、右半身は雪壁というような状態で登ってゆく場面もあったが、何とかクリアできた。
緊張感と酸素の希薄さから、心拍数も上がる。

この第2関門をクリアすれば、頂上はすぐそこだ。集中力を最後まで途切らせずに歩き、ついに北アルプスの頂きへ。
頂上には、方位盤周りの安定した足場と、一番高いところに祠が祀ってある石垣があった。
7時50分。祠のある石垣へよじ登り、ここまでの無事と、帰りの無事を願って手を合わせ、そして360度を見渡す。
曇りがちな天候ながら、眺望は遠くまで見渡せることができた。
周りの山域に、ここより高い場所は無い。ここより高いのは富士山と北岳だけなのだから。
日本第3位の高峰で、百名山でもある奥穂高岳についに登ったぞ!という達成感がみなぎる。

ひとり途中撤退者がいたので、ここに立ったのは自分と若者と同部屋の年配者の3名。
お互いの健闘を讃え合いながら、ゆっくり頂上で過ごすことができた。
風もなかったので、いつも山頂で思うことだけど「帰りたくない」「下りたくない」この気持ちだけだ。
しかしそう言う訳にも行かないので、せめてここから見える景色をたっぷり写真に収めよう。(つづく)

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<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
第1関門
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北アルプスのてっぺんにて
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More・・・・・あと13枚、奥穂高岳への山頂アタック写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-14 09:00 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 13日

北アルプスの頂上へ 「御来光」篇

「いい位置に上がってきたねぇ〜」と、アマチュアカメラマンのおじいさんが言う。
確かに常念乗越の上に昇ってきて、常念岳と良い構図になっている。
方角的には上州だろうか?稜線から真っ赤な太陽が顔を出しはじめた。

その偉大なる光のエネルギーに照らされ、周辺の峰々が神々しく輝く・・・はずだった。
しかし現実は、先程まで赤紫色に染まった世界から一転、その色を失った。
なぜなら太陽からの直射が到達することもなく、また薄雲に隠れて行ったからだ。
夜明け前から盛り上がってきたシンフォニーが、御来光の瞬間に盛大なフィナーレを迎えたが、
今はアンコールも無く、客電がついて終演のアナウンスが流れている感じだ。。
いくら待ってもアンコールは無かった。これも仕方の無い自然現象だ。
係員に追い出されるかのように山荘へと下る準備をした。

せめてもの思いで、再度望遠レンズに付け替え、360度の遠景を写してゆく。
ここは3,110m。日本第8位の高峰涸沢岳だ。
なかなか来れるところでもない。そこからの景色を目にもセンサーにも焼き付けておこうじゃないか。

5時をすぎた頃、山荘へ向けて下りはじめる。もうお腹ペコペコだった。
食事は6時からなので、奥穂アタックの準備をしつつ時間を過ごした。
そして昨夜と同じ図書室での食事。なんと朴葉みそがある!これ大好きなんだな〜。
好きだからってお土産で買って、家でやると大して美味しくない料理の定番なんだけどね。
でも山小屋で食べる朴葉みそは美味しかったぁ。ごはんおかわりしちゃってもん。
みんなでお櫃を空っぽにしちゃった☆
ひと粒も残さずキレイに食事を平らげ、奥穂アタックのエネルギーとした。

さて、いよいよ挑もう!宿泊者の5人中4人がアタックしてゆくのだった。(つづく)

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<Canon EOS 6D>
EF24-105mm F4L IS USM
御来光
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朝食
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More・・・・・あと18枚、涸沢岳からの写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-13 10:05 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 12日

北アルプスの頂上へ 「黎明」篇

日の出の時刻は4時30分。アラームは4時にセットしてあった。
でも御来光を見たいのは皆同じ。アラームが鳴るより先に、出動準備をしている宿泊者のおじいさんの
動きで目が覚めた。
挨拶を交わすと、今から涸沢岳へ登って、そこで夜明け写真を撮るのだと言う。自分も準備を整え後を追った。

山荘を出ると、常念山脈の上空が真っ赤に燃えていた。その色が奥穂の岩稜にも映っている。
「ヤバイ・・・これは凄いぞ」
涸沢岳への登山道は飛騨側にあり、完全な夏道で雪はまったく無いガレ場だ。
飛騨側を巻きながらの道なので、東側の空が見えずに刻一刻と周囲の景色が色づいて行くので、気持ちが早る。
起き抜けにピッチを上げて登ったせいで、相当に息が切れた。

白出のコルから15分で涸沢岳山頂に到着して東側の空を覗き込むと、圧巻の世界が広がっていた。
太陽が上がってくる空は赤く、遠くの山脈は紫に、そして周囲の北アルプスは桃色に染まっていた。
ほぼ同着で山頂にいたのはマチュア写真家のおじいさんと、若者と自分。3人とも感嘆の声をあげる。
特におじいさんとは「最高だよ〜」「こんな景色なかなか見られないよ〜」としきりに感激を分ち合った。

ますます東側の空は赤く燃え、常念山脈のシルエットが引き締まる。
自分のいる涸沢岳は、名前こそ「穂高」の冠は付いていないが、穂高連峰のセンターに位置する。
奥穂、前穂、北穂の一軍に囲まれ、何て所に立っているんだ・・・と震える思いだった。
そして涸沢岳に登ってはじめてその姿を現したスーパースター槍ヶ岳。滝谷から大キレット越しに見えた。
まさか大キレットが眺められると思わなかったので新鮮に興奮した。
それに富士山も姿を現していた。燕からも槍からも隠れていたので、北アルプスから眺めるのは初めてだった。
遠く南アルプスの甲斐駒の横、さらに遠く紫色に聳え、こちらと同様に朝を待ちわびている。
背後には笠ヶ岳も薄く色づき、下界の涸沢テント村にも人が見え、こちらを見上げている。
綺麗にモルゲンロートは見えているだろうか?

肉眼で、全身で、時にはファインダーを通して黎明の光を浴び、太陽が上がるその時を待った。(つづく)

撮影日:6月3日 (全て手持ち撮影)

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<Canon EOS 6D>
EF24-105mm F4L IS USM
北アルプス最高峰奥穂高岳と前穂の向こうに南アルプスと富士山が見える
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北穂の双耳峰から大キレット越しに槍ヶ岳
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More・・・・・あと15枚、夜明け前の名峰の写真がたっぷりありますので是非見てってね!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-12 09:47 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 11日

北アルプスの頂上へ 「穂高岳山荘」篇

穂高岳山荘は昨年創立90周年を迎えた。
その記念の小冊子を無料で配布している場所があったので、手に入れて大切に保管してある。
なので泊まってみたい山小屋の最有力候補だった。

穂高岳山荘は、2,996mの稜線上にある山小屋で長野県と岐阜県に跨がっている。
だから長野県側から入ってチェックインして、泊まったのは西側の部屋だったので、岐阜県側の床についたという訳か。
この日の宿泊者は全員で男性のみの5人!こんなメジャーな山小屋なのに、この宿泊者数だなんて、良い時に来たものだ。
部屋は2階の「乗鞍岳」というお部屋。8畳間ほどでふとんが6組用意してあるが、12組の数字が書いてある。
つまり混雑期には、2人で1枚のふとんに寝ることを意味するのだろう。
部屋の窓からは西日が入り、笠ヶ岳の眺めが良い。
普通では考えられない自分専用の部屋で、汗や雪で濡れた衣類を窓際で乾かし、荷物も広げたい放題だった。
そうしたら、例の年配者も同部屋になった。それでもまだ余裕をもって過ごせるし、話し相手に良い。

17時の夕食までの間、景色のつづきを見ようとカメラを持って外へ出てみた。
常念山脈の稜線に陽射しが降り注いでいる。前穂5峰の向こうには、遠く街が見える。松本市街だろうか。
飛騨側の建物裏手へ回ってみると、なんと!険しい岩峰ジャンダルムが聳え立っているのが見えた。
こんな近くで生で見るのは初めてだ。さらに近くの奥穂山頂から見たら、さぞかし凄いんだろう。
翌日の奥穂アタックが愉しみになってきた。

愉しみと言えば・・・夕景だ。星空だ。全ては夕食後のお楽しみ。
17時。夕食の用意が整ったという呼びかけに、宿泊者5人全員が初めて一堂に食堂へ集まった。
正確には食堂ではなく、図書室だ。人数が少ないので図書室を食堂代わりにしている。
ストーブが焚かれた暖かさと、窓からは西日が入ってきてさらに暖かい。
そして5人ともにソロだったのだが、食事を介して徐々に打ち解け、食事と会話で全てが暖まってきた。
山小屋の食事って何て良いもんなんだろう。街の食堂で食べたら、何の変哲も無いメニューだけど、
ここには「ありがた味」というエッセンスが色濃く含まれているのだろう。

食事を終え、そのまま図書室で本を読んだり、売店で穂高岳山荘Tシャツを買ったり、「太陽のロビー」で寛いだり、
小屋内にあるフリーWi-Fiに接続して情報を得ながら時を過ごし、日没の19時を待った。
ところが雲行きが怪しくなりはじめ、黒い雲が湧き立ち、笠ヶ岳が一気に霞んだその矢先、雷鳴が轟いた。
夕景を撮ろうと涸沢岳へ向かった宿泊者のおじいさんが、おずおずと引き返してきた。
やがて雨が降り出し、待望の夕景美は拝めず仕舞だった。
雷雨は酷くならない内に上がったが、引き続き薄曇りで満天の星空をも見せてはくれなかった。
21時の消灯後、数時間毎にアラームをかけては空をチェックしていたのだが、月の入り前にも晴れてくれず、
月が出てきてからは、終始淡いおぼろ月夜が見えるだけだった。(つづく)

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<Canon EOS 6D>
EF24-105mm F4L IS USM
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太陽のロビー
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More・・・・・あと20枚、穂高岳山荘での写真がたっぷりあります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-11 07:46 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 10日

北アルプスの頂上へ 「ザイテングラート」篇

夏道のザイテングラートを知らない。だから正規のルートがどのように通っているかわからない。
(ザイテングラートとは、ドイツ語で「側稜」という意味。涸沢〜白出のコルの岩稜帯の通称)

今、雪に覆われた斜面には、これがメインという踏み跡がない。皆んな独自のルートで登り降りしているようで
ルートが不明瞭だった。
しかし目指す穂高岳山荘のある白出のコルは、しっかりと見据えている。そこへ目がけてまっしぐらに行けばよい。
白出のコルは、涸沢から見て左(南)側の奥穂高岳と、右(北)側の涸沢岳の間にある鞍部のこと。
コルの涸沢岳寄りの下に連なる岩稜帯がザイテングラート。雪が溶けて一部見えている。
そして白出のコルへ真っ直ぐ向かっている白い斜面が「あずき沢」だ。

このあずき沢に結構手こずった。何せ雪が腐り切ってるのだから。
一歩足を上へ運んでは崩れ、振り出しに戻る。ひと息ついていると、足元が崩れせっかく登った一歩分滑り落ちる。
これは「雪が腐る」という表現では気が済まない「腐れ外道」だってくらいストレスが溜る道のりだった。
そんなことの繰り返しが白出のコルまで延々とつづく。
でもホントにストレスが溜っているかと問われれば、そんなことはない。むしろ疲労の中にも癒しに満ちている。
妙な感覚だがマゾヒストではない。振り返って見える景色が、一瞬にしてストレスを昇華してくれるからだ。

涸沢でアドバイスを頂いた年配者が遠く石粒のように見え、上がってくるのがわかる。
あとで聞くと、私が一気に穂高岳山荘を目指すことに触発されて、あとを付いて登ってきたようだ。
その年配者は50代前半と言った感じだろうか。たまに山に登る程度で穂高には過去に来ているらしい。
登りづらく喘いでいる自分との距離は、振り返る度に縮まってゆく。特に上級者という感じではなかったが、
なかなかの体力の持ち主であると感服していた。
15分以上後に出発したようだが、ついに追いつかれた。しばらく会話しながら登ってゆく。
「踏み跡無かったんですね」と彼。自分の踏み跡を登ってきたから、比較的楽に登って来れたと言う。
そして彼が先行して登ってゆく後に付いて行くと、確かに新しい踏み跡を行くと楽である。
それでも腐れ外道のあずき沢は安定することはない。
アドバイスのグローブ装着は、ズリ落ちてしょっちゅう手を付くことが多いためのものだった。
そしてさすがに先行してゆく彼も疲れたようで、ザックを下ろして休憩してしまった。
そこからは、たぶん10以上も若いであろう自分の体力の出番である。一気に白出のコルまでちぎっていった。

白出のコルに到着したのは15時ちょうど。涸沢から2時間半だった。
3〜4時間かかると思っていたので、遅く着いて予約もしていない山荘に迷惑をかけずに済んで良かった。
改めて来た道を振り返ると、ヒュッテが下界に見え、常念岳から蝶ヶ岳への稜線が綺麗に見渡せる。
南北の奥穂高岳と涸沢岳に挟まれた地形の為、まだ東側の眺望しか見渡せない。
しばらくすると彼が到着し「お疲れさまでしたっ!」と挨拶を交わす。
早速山荘にチェックインをしよう。そしてゆっくりしてから景色のつづきを堪能しようじゃないか。(つづく)

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<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
涸沢から白出のコルを見上げる
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白出のコルから涸沢を見下ろす
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More・・・・・あと16枚、ザイテングラート・あずき沢での写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-10 15:14 | outdoor | Comments(0)
2014年 06月 09日

北アルプスの頂上へ 「涸沢」篇

涸沢ヒュッテに着いたのは11時20分だった。
ヒュッテの売店でランチをしたかったので、ちょうど良いお昼時か。
いや、早朝から行動してるだけに、山の時間では遅いランチってとこだろうか。

ヒュッテのテラスには誰もいなく、涸沢独占禁止法があったら間違いなくお縄ちょうだい状態。
そんな贅沢過ぎるテラスでラーメンを頂いた。
これだけ人が居ないと、テラスのパノラマ売店は閉まっており、中の受付で注文してからテラスへ運び上げた。
雪渓歩きをしていた時から空腹だったが、そのハングリー精神でここ涸沢まで歩いて来れたようなもの。
まずスープを飲むと、想像よりも美味しかった。化学調味料と塩分が脳とカラダに沁みわたる。
一気にかき込みたい衝動を抑え、ゆっくりと時間をかけて、目の前の壮観な絶景をトッピングに
1,000円のラーメンを一滴残らず味わった。

さて、ついでにおやつも食べてしまおう。コンビニで買ってきておいたカールをね。
気圧差と期待に膨れ上がった袋をパッキングして、ここまで上がって来るのも楽じゃなかった。
そして人のいない涸沢の谷に、激しい開封音がこだまする。
ここは涸沢圏谷、氷河により削られたカール地形。そこで頂く明治のカール・チーズ味は、格別に美味しかった。
涸沢と言う、おらが村のカールおじさんになった気分だった。

すっかりジャンキーでケミカルな旨味と、スノーウィーでナチュラルな自然に癒され、気づくと1時間以上も
ヒュッテに長居してしまっていた。
このまま当初の予定通り、ヒュッテに泊まってしまうのもありかもねと、自分の中の悪魔がささやく。
いやでも、稜線まで上がった方が景色が良いんだからと、自分の中の天使が悪魔の提案を却下した。

あとから来た年配者(このあとほぼ一緒に行動することになる方)が、アイゼンを装着し準備をしている自分に
「登るならピッケルとグローブもした方がいいですよ」とアドバイスしてくれた。
ヘルメットも装着しているし、ピッケルを突いて行くつもりでいたが、気温も上がってきているしグローブまでとは
思っていなかった。のちにそのアドバイスの意味を知ることになるのだが・・・。

12時30分。涸沢のテント場を横切って、白が高く聳え立つ世界に足を踏み入れる。
奥穂高の岩壁からは、雪が滝となって崩れ落ちる轟音が鳴り響いていた。(つづく)

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<Canon EOS 6D + EF24-105mm F4L IS USM>
涸沢ラーメン
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涸沢カール
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More・・・・・あと12枚、涸沢カールでの写真があります!!!

by ymgchsgnb | 2014-06-09 16:45 | outdoor | Comments(0)