初の胃キャメラとの戦いを終えた先輩と2人で、お昼に何を食べるかとなる。
当然昨日から食べていないので空腹の極みのはずだが、喉の麻酔のせいでそこまでの食欲はなかった。
麻酔が抜け切る1時間くらいは、水や食事は控えるようにとも言われていた。
健診場所が築地というのもあって、魚河岸に一目散と迷うことはなかった。
しかし年の瀬と昼時が重なり、すでに築地場外は揉みくちゃ状態。各店行列を成していた。
時速1キロで進みつつ寿司屋を探す。表通りはどこも混雑なので、奥まった路地の店にも目をやる。
結局は客引きの招きに応じ、路地の2階にある少々高級なカウンターの寿司屋にした。
こちらも丼ものを注文する気はない。にぎりのセットで勝負に挑む。
自分は先輩よりも品数の多い10貫にぎりと巻物のセットという幸(みゆき)を注文した。
3,000円を軽く超える値段に足が震える(大袈裟)。
程なくして板に乗せられ出された至宝の10貫。こんな機会はそうそう無い。憚られようが構いやしない。
先輩とiPhoneでの撮影大会勃発。
そんなルーティーンの後いよいよシースー、いや寿司を頂く。
手でこさえられたものは手で食べる自分の中の常識で、にぎられた寿司をにぎり返し口へ運び入れる。
口内の楽園、胃キャメラとは雲泥の差の喉越し。ポリープも喜んでいるようだ。
まぐろは生の味、飾り包丁の施された白身と光物、貝には炭塩があしらわれている。
極上のひとときだった。
しかし問題は満腹に至らないこと。
この後、我々が向かったのは築地の家系ラーメンであった(満腹〜)
<iPhone 6>